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検査情報

検査情報

非破壊検査とは

非破壊検査は、簡単にいうと物を壊さず検査することをいいます。初歩的なところでいえば五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を使って異常を検出する方法に始まり、五感では確認できないあるいは限界がある場合、超音波や放射線(レントゲン)を使って内部を確認したり、目視では確認不可能な細かな割れなどを浸透液や磁気と蛍光磁粉を使って可視化したりと、欠陥検出を容易にし、製品の異常有無、継続使用の可否判断や規格基準や法規に従い製品の合否判定を行う作業です。

いい換えれば、病院の診療に似たところもあります。五感の代表的なものに置き換えると目視検査(視覚)=患者さんの顔色、身体に現れている症状の観察、聴覚(振動測定/聴診棒による異音の確認)=聴診器による心音、呼吸音の確認、触覚(触手検査/手で触った感覚で摩耗部確認)=患者さんを触って腫れなどを確認などがわかりやすいと思います。五感による診断で判明しない場合に、患部のレントゲンを撮ったり超音波を使ったエコー検査など診断を受けたりしたことのある方も多いと思います。
さらには、人体でいう検体検査に似た感じでは金属組織検査(割れの状態をミクロサイズで観察、割れの性状、発生原因、進展性の有無判断など)を行ってもいます。最近ではデジタル化が進み、特に超音波や放射線の解析技術においては画像の解像度も年々向上しており、検査精度は勿論スピード化も進んでいます。

検査一覧

当社では目視検査(VT)、浸透探傷検査(PT)、磁気探傷検査(MT)、超音波探傷検査(UT)、放射線透過検査(RT)、金属組織検査(SUMP法)などを行っているほか、配筋探査技術者(土木・建築)の有資格者2名を配置しています。「私たちにできること……」をスローガンに、社会の安全・安心と顧客満足度100%を目指し事業展開してまいります。
VT
01 VT
Visual Testing(目視検査)

非破壊検査の基本です。目視にて腐食、変形、変色、割れ等の異常部の検出を目的に実施します。時には触手も使い異常部のスケッチを取り、写真に納めて報告します。狭くて人が入っていけない場所や、チューブの内面などファイバースコープ(内視鏡)を使って観察することもあります。簡単そうに見えて、知識と経験そして鋭い観察力を要する意外と難しい検査です。目視ではどうにも観察できない場合、次に紹介するPT・MT・UT・RT検査そしてSUMP(金属組織検査)等を行います。
●外面目視検査/タンク名部の孔食
PT
02 PT
Penetrant Testing(浸透探傷検査)

表面に開口した微細な「きず」の検出に優れた検査です。主に鉄やステンレス鋼の溶接部検査に使われますが、表面状態が滑らかであればプラスチックや塩ビ製品などにも適用できます。前処理(試験体表面の油脂分や付着物の除去)→浸透液塗布(赤色)→余剰浸透液除去→現像剤塗布→観察→後処理(現像剤落とし)の手順で行い、「きず」(欠陥)を検出すると下写真のような赤色の指示模様が現れます。非破壊検査技法の中では需要の多い検査です。

●応力腐食割れ(SCC)検出
MT
03 MT
Magnetic Testing(磁気探傷検査)

磁石の特性を活かした検査技法です。試験体が強磁性体(磁石に付く物)であれば検査可能で、磁化装置により磁化された磁極(N極、S極)に集まる磁粉により「きず」(欠陥)の検出を行うものです。表面及び表面近傍の「きず」検出に有効であり、特に割れ(クラック)の検出に優れています。当社では、極間法とプロッド法に対応しています。極間法は鋼製石油タンクの底板溶接部の検査に広く使われており、プロッド法は主に水力発電所の部品検査、中でも鋳鋼、鋳鉄品の検査に使われています。
●割れ検出
UT
04 UT
Ultrasonic Testing(超音波探傷検査)

身近では深山の中で大声で叫ぶと「こだま」が返って来るのと同じで、音波が密度の異なる物体にぶつかると反射して戻って来る原理を利用しています。超音波探傷器と探触子(振動子)を使い金属中に振動(超音波)を入れ反射されて戻ってきた超音波より反射源の位置(距離、深さ)、大きさ、形状等を評価します。
溶接部の検査に使われる斜角法や、材料の素材検査や厚みを測定する垂直法などがあります。最近ではフェーズドアレイ超音波探傷法など、デジタル画像による可視化も進んでいます。
●溶接部のUT検査(斜角法)
RT
05 RT
Radigraphic Testing(放射線透過検査)

一般的には健康診断で見るレントゲン撮影と同じで、それを工業用に応用したものです。通常は溶接部の検査に用い、溶接内部の「きず」検出を目的に実施し、規格基準に基づき合否判定等も行います。当社ではX線発生器2台を所有し(200KVP・300KVP)、鋼材で概ね45mm程度までの撮影が可能です。近年ではフィルムのデジタル化(イメージングプレート、フラットパネル等)も進み、リアルタイム撮影や保温下の配管腐食調査、減肉調査など対応は広がっています。当社でも可能なように準備を進めています。
●溶接部の溶け込み不足
金属組織検査
06 金属組織検査
Suzuki's Universal Micro Printing(SUMP法)

金属表面をエッチング加工(薬品による腐食作用を利用した溶解加工)してフィルムに転写し、顕微鏡で金属組織や「きず」を観察するものです。非破壊検査にて「割れ」を検出した際に、先端部や周囲の組織から「割れ」発生の原因の推定や機器の継続使用の可否判断に使われることもあります。エッチングに用いる試薬では、鋼用にナイタール液、ステンレス用にシュウ酸(電解エッチング)及び王水等を使用しています。顕微鏡観察写真は通常25~50倍、100倍、200倍を目安に報告書に添付しています。
●割れ先端部ミクロ写真(SUS304) 段状組織応力腐食割れ(SCC)

先端技術紹介

フェーズドアレイ超音波探傷

超音波による画像診断システムです。減肉調査では板厚の違いをカラーマッピングで表示します。
また、ステンレス容器・配管等のSCC割れ(応力腐食割れ)調査でも実績があります。
フェーズドアレイ超音波探傷/OmniScanMX2
OmniScanMX2
フェーズドアレイ超音波探傷実施状況
フェーズドアレイ超音波探傷実施状況
フェーズドアレイ溶接部セクタースキャン画像
フェーズドアレイ溶接部セクタースキャン画像

主要実績

  • 高圧ガス設備機器定期検査
  • 水力発電所水車・発電機定期検査
  • 国家備蓄原油タンク開放検査
  • 各地製油所の配管検査
  • 火力発電所ボイラー・タービン定期検査
  • 球体ガスホルダー定期検査
  • 石油タンク開放検査

設備機器一覧

保有機器装置(非破壊検査機器)

RT関係
X線発生器
200KVP
300KVP
 UT関係
超音波厚さ計
38DL-PLUS
45MG
UTM-101
KT-300D
超音波探傷器
EPOCH-XT
EPOCH-650
 MT関係
磁化装置
交流極間式/A-1型
交流極間式/A-4型
交流極間式/A-6型
交流極間式/TE-2型
プロッド式磁化装置
紫外線照射灯
D-10B·2(ブラックライト)
 その他
バキュームテスト
平板・隅肉対応
金属組織検査(SUMP法)
デジタル顕微鏡
 フェーズドアレイ関係
探傷器
OmniScanMX2
ホイール型フェーズドアレイプローブ
ROLLERFORM 5L64
デュアルリニアアレイプローブ
7.5DL32-32X5-REX1-P-2.5-OM
溶接検査用フェーズドアレイプローブ
5L16-9.6X10-A10-P-2.5-OM
その他:TOFDスキャナー
HST-LITE-KIT01

よくある質問

Q01 非破壊検査とは何ですか
Q02 対応可能地域を教えてください
Q03 検査費用はどのくらいですか
Q04 どのような検査をすると良いのか、わからないのですが
その他ご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にご相談ください。
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